歯の内側からの変色をセルフケアで白くすることは難しいですが、日々の生活で付着する「外側からの着色(ステイン)」は、ご自宅でのケアである程度予防・改善することができます。
今回は、歯の黄ばみが気になる方のために、ご自宅でできるセルフケアのポイントを詳しく解説します。

1. なぜ「ホワイトニング歯磨き粉」で白くならない?
黄ばみ対策として、まず「ホワイトニング歯磨き粉」を試してみる方は多いでしょう。
しかし、「期待したほど白くならなかった」という声もよく耳にします。
それもそのはず、日本で市販されている歯磨き粉の多くは、歯科医院で行うホワイトニングのように「歯そのものを漂白する」成分は含まれていません。
市販のホワイトニング歯磨き粉の主な役割は、あくまでも「歯の表面の汚れ(ステイン)を落とすこと」です。
ホワイトニング歯磨き粉を使うことで、歯の表面の汚れが落ち、ご自身の「本来の歯の色」に近づけることは可能です。
しかし、加齢によって内側(象牙質)の色が濃くなった場合や、元の歯の色以上に白くしたい場合は、歯磨き粉だけでは効果を実感しにくいのです。
2. 日々の生活で「着色を防ぐ」3つの習慣
歯を白くすること以上に、「いかに歯を黄ばませないか」という予防の意識が重要になります。
今日からすぐに実践できる、簡単な習慣を3つご紹介しますね。
① 着色しやすいものを口にしたら「すぐケア」
黄ばみの原因になりやすい代表的なものは、コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、チョコレート、ケチャップ、そしてタバコ(ヤニ)です。
これらを口にしたら、できるだけ早く歯磨きをしましょう。
外出先などで難しい場合は、「水で口をゆすぐ」だけでもかまいません。
② 「だらだら食べ・だらだら飲み」を避ける
コーヒーやジュースをデスクに置いて一日中少しずつ飲んだり、アメやガムを長時間口に含んだりしていると、お口の中が常に汚れて酸性に傾き、着色しやすい環境が続いてしまいます。
飲食の時間はしっかり決めて、メリハリをつけることが大切です。
③ 歯の表面を「コーティング」する
歯磨き粉に含まれる「フッ素」も着色予防に役立ちます。
フッ素には、歯の表面(エナメル質)を強化し、歯の質を強くする働きがあります。
歯の表面が滑らかで健康な状態に保たれることで、汚れやステインが付きにくくなる効果が期待できるのです。
ご自宅でのセルフケアは、歯を「漂白」するものではありませんが、日々の着色を防ぎ、ご自身の歯の本来の白さを保つためには非常に重要です。
セルフケアを続けても落ちないガンコな汚れや、もっと歯を白くしたいというご希望がある場合は、歯科医院での専門的なケアが必要になります。
歯に関するご相談・ご予約はお電話にて承っております。




